コロナとマスクと時代遅れ

もうマスクの絵は描きたくない!そう思った。
現実にはマスクするし手洗い消毒を徹底して三密を避ける。絶対にこんなことで死にたくないし後遺症もごめんだ。

Googleだか保健機構だかなんだかが「日本にワクチンがきてコロナが落ち着くのが2022年の4月ごろだろう」と言ったそうだ。
長いね。でも仮に有効なワクチンだったとしても本当に治るのか?正直疑問。
あまりにわからないことだらけ。スペイン風邪の時とは時代も違いすぎるしスペイン風邪は大勢の命と引き換えに免疫を得たのだから無傷では済まないのは察するに余るだろう。

そこでだ。
展示だ。発表だ。作家活動だ。
どうするのさ?!おさまるまで寝てる?この先何年??10年??日本残ってるかな?
かといって無謀なことをしたら死ぬ確率は高まる。
自分だけならまだしも家族にうつしたら一生後悔する。

しかし、動かないわけにはいかない。空白の数年があると周りから「あの作家はやめちゃった人」と認定される。それはビジネスとして非常にまずい。
しかしシーレもクリムトもスペイン風邪で死んだ。そして作品を作れなくなった。
クリムトはいい。すでに成功している。私はまだ蕾ですらない。まだ死ねない。

コンテンポラリーやってる人間なのでマスクをつけてる人間やマスクにペイントした作品を作ってきた。アマビエも描いた(塗りつぶしたけど)でも、
もううんざり。マスクなんて描きたくない。
時代遅れ。なによりとにかくうんざりだ。

厳しい時代には華やかな絵が売れる(逆も然り)と聞いたことがある。
売れる売れない関係なしに笑顔の人物画が増えるかもしれない。

苛立ちと悲しみとストレスと憂鬱と。そんなものを抱えて描くものは希望。
ガラじゃないけど希望を描きたくなった。